2017年10月29日日曜日

KAIKO(蚕)

私が小学生の頃の帰り道に、機織りの機械の音がもの凄い
大きな音で鳴り響いていた場所があった。
現在なら騒音に近いかも知れない位大きな音だった。

子供の頃は、ここ、足利市は織物や養蚕を仕事にしている風景が
近くにあり、それがごく自然だった。

そして、当時「かいこ」という白い幼虫を良く目にした。
桑畑も近所に沢山あったし、かいこが桑の葉を食べるという事も
知っていた。
なので、かいこを見る・触るというのは容易だった。

クラスの男の子が、白い幼虫のかいこを学校へ持ってきて、
それを「欲しい、ちょーだい!」ともらう。

白くて肌がすべすべツルツルしているかいこの体は
ペットの様にかわいい。それを家に持ち帰り、育てる。

あるいは、白い繭玉をもらって、おもちゃにする。
振るとカラカラと音がする、白い繭玉。
これが、絹糸になるのか・・・
なんて、子供ながらに凄いもんだなぁ。と思っていた。

そして、大切にそのまま繭玉を引き出しにしまった。
いつの事だろうか?
引き出しを開けたら、蝶が羽化していたのを見たのは!!
繭の一部に穴が空き、そこから出たであろう、
白い大きな蛾!となっていた。

「うわ~~!」

気味が悪くなり、捨てた。
それ以来こりて、かいこは貰わなくなった。

現在は、養蚕をしている農家はなくなってしまった。
かいこ・・・
あのすべすべした肌を、再び触ってみたい。






2017年10月7日土曜日

カズオ・イシグロ

カズオ・イシグロさんが、ノーベル文学賞を受賞された。

昨年、「私を離さないで」が、テレビドラマ化されたのを
観ていて、カズオ・イシグロさんを知った。

綾瀬はるかさんが主演で、
もし、本当にこのような世界があったとしたら・・・?
という想像力を次々と掻き立てられる内容とは
半面、心情の揺れ動きが絶妙で、感慨深く、
挿入歌の「Never Let Me Go」がぴたりとMuchしていた。

そして、最後は、生きる・生きている事について問題を
こちらにも投げかけられたようだった。

カズオ・イシグロさんは日本では、5歳まで長崎県で暮らして
いたそうだが、日本への想い・・・ご両親から伝えられた日本の事・・・
どんなものだったのか?

異国で暮らす事になった日本人。やはり様々な想像をしてしまう。

ノーベル文学賞受賞のニュース。とても誇らしい。

2017年10月5日木曜日

晩酌に似て

コーヒーが苦手な人もいるが、
私は、コーヒーが好きだ。

香りがいい。

そして、その時の気分で濃度の調整がピタっと合った時の
満足感は、言い表せない。

一日一回のコーヒーを飲む時・・・
それが楽しみで、日々を過ごせる。

晩酌する人の気持ちと同じかも知れない。